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【昭和の思い出の味】不二家のドリア

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私が高校生になったばかりのことだったと思う。

残り少ない小遣い銭を握りしめて入ったお店。

 

「不二家レストラン」

 

生まれて初めて食べた「ドリア」は僕らには衝撃的すぎた。

出典:http://tabelog.com/tokyo/A1301/A130101/13101707/

 

不二家レストランのドリア

学校帰りのお腹を空かした僕らは

いつものようにあてもなく商店街をぶらついていた。

そして友達のひとりが提案する。

 

「おいしいもの教えたろ」

 

僕らは言われるがまま喫茶店のような雰囲気だった

不二家レストランに入る。

 

「だまされたと思ってこのドリアっていうの食べてみ」

 

また言われるがままその未知の「ドリア」を注文した。

当時は「ドリア」という料理はあまり知られてなく

もちろん僕らも「ドリア」がどんな料理か想像もできなかった。

 

衝撃と感動

「ドリア」が目の前に運ばれる。

僕らは息をのんだ。

「さあ、食べよう」の声でドリアなるものに取り掛かる。

熱々の器からは湯気が立ちのぼる。

 

「ん? グラタン?」

 

グラタンは当時でもみんな知っている料理だった。

「もっと、奥、奥」と友達が言う。

これはやられた。

 

「ご、ごはん?!」

 

当時では考えられなかった取り合わせ。

僕らはただただ、びっくりして夢中でスプーンで掘る。

口の中をやけどだらけにしながら食べた。

おいしかった。びっくりした。

たしか500円だった。

当時は300円あれば大きなお好み焼きが食べられた。

だが、僕らはなけなしの500円を支払った。

高いとは思えなかった。

 

あの「不二家レストラン」はもうない。

しかし、街には「不二家レストラン」はまだある。

ドリアをまた食べてみたいが、食べたくない自分もいる。

もし今食べても、もう、あの味ではないような気がする。

たとえレシピは変わってなくても、きっと違うような気がする。

あの時の、あの味は、あのまま取っておきたい。

けど、もうどんな味だったかも思い出せないのだけど。

 

▼懐かしい食べもの