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【昭和の夏、日本の夏】蚊帳

国産 蚊帳 4.5畳用 生成 天然綿100%使用  防虫 蚊対策

蚊帳のある夏の夜

昔、まだ僕がとても小さな頃、お盆になると

父の田舎に行っていました。

とても田舎の小さな港町で

町はいつも魚のにおいがしていました。

僕ら家族は新幹線と電車を乗り継ぎ、

何時間も掛けて、やっと辿り着く町でした。

 

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僕らが帰ると、おじいちゃんは僕を車の助手席に

乗っけて、花火を買いに連れてってくれます。

おじいちゃんと両手では抱えきれないくらいの花火を

買って帰ると、居間には長いテーブルがドンと置かれ、

そのテーブルの上には、港町だけあって、

あれやこれやの魚介類がところ狭しと並んでいました。

さあ、宴会の始まりです。

 

鯛の尾頭付きの「鯛の目玉」がおいしかった。

まるでうどんのように盛られた「イカの刺身」がおいしかった。

「貝入りの炊き込みごはん」がおいしかった。

宴もたけなわになると、知らないおじさんや、お隣の家族なんかもいて

もうわけがわからない。

同じような年頃の子供もいて、仲良くなると、

「遠い親戚だ」なんて言われ、

もちろんクーラーなんてものはなく、

家の鍵さえも付いていないような、そんな田舎でした。

 

僕ら子供はやがて眠くなってきます。

軒先でおじいちゃんと散々花火を楽しみ、

その間におばあちゃんが寝室に用意してくれるのは

蚊帳

蚊帳 - Wikipedia

でした。

 

夏の虫除け・省エネに!「吊下げ用蚊帳」8畳サイズ:縦250×横350×高さ200cm無地(#1830080)【吊下げ 吊り下げ つりさげ 蚊帳 かや 人気 防止 エコ 省エネ 害虫対策 蚊 虫刺され 虫除け 虫よけ】

 

この蚊帳がまたうれしかった。

小さな僕には、それはまるで秘密基地のような感覚で。

この蚊帳の中に僕と妹の布団が並べられ

蚊が侵入しないようにそっと蚊帳の下から中に滑り込むのです。

「はい、これ、つかいんさい」と、うちわを渡され、

僕らはその異空間に興奮し、なかなか眠れなかったのを覚えています。

 

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やがて、「ピーヒョロロロ」の鳴き声で朝を迎え、

窓から見える空には旋回するとんびが見えました。

汗でびっしょりになったランニングシャツで

「さて、今日は何をしようか」と夏の一日が始まるのです。

 

▼「昭和の夏」