オッサンライフ

オッサンのオッサンによるオッサンのためのブログ

青春時代いつもそばにあった「SMAP」 今更ながらじっくり聴きこんでみた

世界に一つだけの花

 

「SMAP」が解散した。

僕らにはいつもそこに「SMAP」があった。

 

あって当たり前だった「SMAP」

そもそも「SMAP」って何?

 

アイドル?

スマスマ?

月9?

キムタク?

国民的人気グループ?

 

さまざまな見方で、いつもそこにあった。

僕らは時に、称賛し、批判し、比較し、

そして、あこがれ、歌い、真似て、いつも楽しんだ。

それほど注目していたわけではないけど、いつもそばにあった。

「SMAP」の歌なんて代表的なのを知っているだけで、あとはよく知らない。

そこで私は「SMAP」最後のベストアルバムを買ってみた。

そして時間を掛けて聴きこんでみた。

そこには知らなかったはずの歌が知っていた。

聴いたこともなかった歌が聴いたことがあった。

そこまで「SMAP」は僕らのそばにあったのだ。

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SMAP 25 YEARS 

 

じっくり聴きこんだので収録順に全50曲の感想を書き残す。

多少、上から目線的なところもあるが、スマオタのみなさん許して。

 

DISC1

01. Can't Stop!! -LOVING-

 

彼らのデビュー曲。アイドル然とした曲調。

まだ声も若く、アイドルらしい元気な曲だ。

 

02. BEST FRIEND

この曲は「スマスマ」の旅行企画で中居君がこの歌で号泣していたので知っていた。

取り立てて泣けるような歌でもないのだが、その時の中居君の映像が浮かび、彼がなぜそこまで泣くのかを知ったので、私もこれを聴くと泣きそうになる。

 

03. 笑顔のゲンキ

全体的に声が若く、曲調もアイドルっぽさが強い。

まだ歌い方や声に特徴がなく若々しい。

 

04. 君は君だよ

ポップな曲調で「君は君だよ」のフレーズが印象的。

元気づけられるような曲だ。

 

05. どうしても君がいい

アイドルっぽさを抑えた曲。

スピード感はあるものの、まだ声が若い。

 

06. $10

私が若い頃、初めてSMAPを知った曲。

当時の人気だった林田健司の曲をカバー。

彼らがスターへの階段を上り始めた歌だ。

それぞれが割と自由に歌い始めた感じがする。

 

07. 君色思い

中居君の歌いだしで始まる挑戦的な歌。

不安定な歌いだしながらも、リズミカルで覚えやすい曲。

 

08. オリジナル スマイル

これは当時CMでよく耳にした曲。

サビの「笑顔抱きしめ~♪」からが印象的で好きな歌だ。

無条件に元気になれる曲だ。

 

09. がんばりましょう

この曲あたりからSMAPらしさが出てきた感じがする。

メンバー各々が自由に歌い。それぞれの特徴が目立ってきた。

 

10. 俺たちに明日はある

かっこいい歌。これも好きな曲だ。

木村君の歌唱力がグッと前面に出始めた感じ。

 

11. 青いイナズマ

SMAPの人気を爆発させた曲だといっても過言ではない。

何人の男子がカラオケで「ゲッチュー」を奪い合ったか。

 

12. SHAKE

自由さがさらに際立ってきた曲。

このあたりから誰がどこを歌っているのかはっきりわかるようになってきた感じ。

ノリもよく楽しい一曲だ。

 

13. ダイナマイト

さらに自由さが増した曲。

この「自由さ」が「SMAPさ」になっていく。

香取君の声が大人びて目立ってきた。

 

14. 夜空ノムコウ

SMAP初のミリオンセラーの曲。

彼らが完全に個性を発揮しだした一曲。

全員で歌っていても5人のそれぞれの特色が際立ってきた。

 

15. たいせつ

印象は薄かったが、なかなかいい曲だ。

草彅君の声にまろみが出てきた。

 

16. Five True Love

メンバー紹介曲。完全に個性全開。

コンサートなどで聞きたい曲。

 

17. らいおんハート

これも当時すごく流行った一曲。

木村君の歌声に色気が増し、香取君の力強い歌唱力がリードする感じ。

個性がまとまってきた感じがする一曲だ。

 

DISC2

01. オレンジ

 SMAPファンの中でも人気のある曲。

木村君の歌唱力が突出している感じ。

せつなくていい曲だ。

 

02. freebird

非常にまとまりがある曲。

大人へと完成しつつあるSMAPの曲だ。

 

03. FIVE RESPECT

これもメンバー紹介の曲。

自由さが一層増している。

 

04. 世界に一つだけの花

彼らの代表曲。

名曲として今後も受け継がれていくと思う。

しかしスマスマ最終回のシーンがよみがえりさみしくもある。

 

05. 僕は君を連れてゆく

見事に調和がとれた曲。

草彅君の声がいい具合に中和させている感じ。

 

06. SUMMER GATE

SMAPらしいアップテンポの曲。

各ヴォーカルパートの違いを出してきた感じ。

 

07. A Song For Your Love

編曲にも厚みが掛かってきた。

稲垣君、草彅君の甘めのパートで引っ張るような曲。

 

08. 夏日憂歌

難しい曲調だが、しっとりと歌い上げている。

全体的な歌唱力がより向上している。

 

09. ススメ!

アイドル時代に戻ったかのような元気な曲。

しかしそれぞれが主張しSMAPらしさが出ている。

 

10. Song of X'smap

クリスマスソング。

5人それぞれのヴォーカルパートの違いがより際立っている。

 

11. BANG! BANG! バカンス!

自由さ満開のSMAPらしい一曲。

こういう楽しい曲も彼らの魅力である。

 

12. Dawn

まず原曲がすばらしい。

SMAPの声にのせて歌うとやはり彼らの世界観になる。

 

13. Fine, Peace!

木村君、草彅君、香取君のユニット曲。

まとまりがありいい曲だが5人のバージョンも聞いてみたい。

 

14. Triangle

完成度が高い曲。アレンジにも力が入っている。

スケールの大きいスマップワールドが始動したような曲だ。

 

15. Dear WOMAN

覚えやすい曲調とアレンジ力の高さを感じる。

比較的個性を抑えてバランスがいい一曲。

 

DISC3

01.ありがとう

これもSMAPの代表的な曲。

草彅君の優しい歌いだしが印象的。

 

02.Simple

あまり有名な曲ではないがとてもいい曲だ。

特に後半の歌詞が非常にいい。

 

03.STAY

このアルバム制作にあたり一番人気だった曲。

歌詞の内容が彼らSMAPにリンクしていて

一番投票があったのがわかる。これは泣ける。

木村君の歌いだしの長いソロがよい。

 

04.この瞬間とき、きっと夢じゃない

オリンピックのテーマソングでもあり、しっかりとアレンジされている。

香取君の伸びやかな歌い方が心地よい。

 

05.はじまりのうた

元気が出るような明るい曲調。

初期のSMAPのような一曲。

 

06.どうか届きますように

優しいメロディライン。それぞれの個性がしっかり出ている。

稲垣君の声がうまくマイルドさを醸し出している。

 

07.チョモランマの唄

シングルカットされていないコンサート用の楽曲。

短い曲だが人気投票で上位に来たのもわかる。

コアなファンならではの選択だ。

 

08.さかさまの空

NHK朝ドラのテーマ曲。完成度が高くいい曲だ。

これも草彅君の声が非常に生きている。

なかなかSMAPらしい名曲だと思う。

 

09.手を繋ごう

それぞれのパートがしっかりしており個性的な曲。

香取君のパートが印象的だ。

 

10.gift

バランスのとれた曲。全員がやさしく歌っている。

これも草彅君がいいまろやかさを出している。

 

11.前に!

元気になれる曲だ。稲垣君のパートがいい。

全体的にソロパートが長く、個性が楽しめる一曲。

 

12.CRAZY FIVE

メンバー紹介の曲。このあたりになると紹介曲も磨きがかかり

非常にかっこいい出来上り。クレイジーだ。

 

13.Battery

完全英語の曲。USJの曲だ。

これはアレンジも凄く、完成度が高い。

とにかくそれぞれのパートがどれもかっこいい。

 

14.Joy!!

SMAPらしさ全開の楽しい曲。

キャッチ―なメロディで楽しい一曲だ。

 

15.シャレオツ

しっかりとアレンジされた曲。

個性的でノリのいい曲だ。

 

16.Amazing Discovery

完成度の高い楽曲。作者のらしさが出ている。

これもUSJのテーマ曲だった。

新たな可能性も感じさせた一曲。

 

17.ビートフルデイ

SMAPらしい自由な曲。

軽快なリズムと楽しい歌詞でおもしろい曲だ。

 

18.華麗なる逆襲

かっこいい歌詞、個性が生きる曲調。

全体的にまとまりがあって好きな曲だ。

 

 

これで全50曲。人気投票上位の50曲だ。

人気の曲ということもあり、みんなそれぞれいい曲だった。

全体的な印象を言えば、前期はアイドルっぽい曲が多く、

中期でカバー曲で人気が出始め、後期に向けての曲は

非常にお金がかかっている印象だ。

スーパーグループなだけにヘタは打てない。

アレンジャーを含め、作詞家、作曲家、厳選されたものが

SMAPの曲になっていったのだろう。

一曲一曲の奥深さやアレンジなどが安っぽくない。

 

彼らは決して歌がうまいグループではない。

なにか頼りなげなソロパート、なにかとはずしがちな音階、

しかし、サビなど彼らが全員で歌うところは圧巻だ。

それぞれの声が微妙に絡まりあって心地いい。

全員で歌う部分でさえも、それぞれ全員の声が聞こえる。

非常に奇跡的なグループだったのかもしれない。

 

上位人気の50曲なので、みんなそれぞれ思い出があると思う。

25年、四半世紀だ。初恋のとき、失恋のとき、受験のとき、

ケンカしたとき、泣いたとき、結婚のとき、出産のとき、

悲しいとき、うれしいとき、なんせ25年だ。

いろんなときに彼らはいつもいたのだ。

気にする、気にせずとも彼らはそこにいた。

テレビの向こうで彼らはいつもいたのだ。

そして僕らを楽しませてくれた。

もちろん楽しませてくれないときもあった。

だけど彼らはやっぱりそこにいたのだ。

そして元気にしてくれた。

 

彼らはもういない。

彼はいるが彼らではない。

こうして、いい歳になって、もう一度SMAPを聞いてみると

いろんなことが思い出された。

さまざまなシーン、いろんな気持ちが曲にのって頭の中で動き出す。

「あいかわらず中居君はヘタだなー」

「今回のSMAPの新曲はなんかイマイチだな」

「SMAPももう終わりだな」

そんなこと言いながらもテレビをつければ彼らが歌っていた。

それを見て元気が出た。

こうして何回も何回もSMAPを聞いてみて解った。

彼らは歌がうまくもなく、きれいにハモることもない。

彼らのよさは「一生懸命」歌うことなのだ。

僕らはその一生懸命さに元気をもらっていたのだ。

いつもいてくれて本当に感謝したい。

ありがとう。SMAP。

 

 ▼「僕らの青春の音楽」