【太郎三兄弟】どの太郎が好きだった?
小学生の頃、50円玉を握りしめていった駄菓子屋。
「うまい棒」と並んで人気だったお菓子。
キャベツ太郎・玉葱さん太郎・もろこし輪太郎。
あなたはどれが好きだった?
やっぱり玉葱さん太郎!
「玉葱さん太郎」か「キャベツ太郎」にするのか
僕らにとっては悩ましい問題であった。
20円のお菓子。両方食べたいが予算の問題がある。
「うまい棒」は決定しているので、やはりどちらか一袋になる。
濃厚な風味と深い味わいの「玉葱さん太郎」か
スパイシーなソース風味でパンチのある「キャベツ太郎」か
彼らはいつも僕らを悩ませるのだ。
「もろこし輪太郎」はなんか甘いので却下。
そうして僕らは何十袋も食べ比べ続けて
ある結論にたどり着いた。
仲間の誰かがこう言った。
「キャベツ太郎」はなんか飽きる、な。
なぜ、そのような結論にたどり着いたのか覚えていないが
一気に「玉葱さん太郎」は追い風に乗ったのだ。
圧倒的支持率で「玉葱さん太郎」が人気になったのだ。
まだたいして味なんかわからない小学生の放った一言で
僕らは暗示をかけられたかのように「玉葱さん太郎」に走った。
近所の駄菓子屋から「玉葱さん太郎」だけが消えた。
絶大な人気で売り切れるのだ。
「こっくりさん」が流行るように、まだ自分の意志がはっきりしない
小学生は暗示的なものに弱かったのだ。
しかし、まだ私の暗示は解けていない。
やはり「玉葱さん太郎」が好きだ。
「太郎シリーズ」最大の謎
小学生時代から解けていない謎がある。
その日、友達みんなで議論となった。
なぜ「玉葱さん・太郎」なのか。
「玉葱・さん太郎」ならしっくりくる。
または「玉葱三太郎」とかなら分かりやすい。
「キャベツ太郎」「玉葱三太郎」「もろこし輪太郎」
これならピタッとはまる。
しかし、「玉葱さん・太郎」なのだ。
玉葱に対して敬称なのである。
「キャベツ太郎」のキャベツは呼び捨てである。
この謎はあの日から解けぬままである。